Shimako F一覧

NO IMAGE

「主が来られる」イザヤ52:1-10 中村吉基

今日から待降節、クランツのろうそくの1本目に火がともされた。クランツのろうそくにはそれぞれ意味があり、今日は「預言のろうそく」、「希望」を表している。キリストは旧約聖書に記されている預言の成就としてお生まれになった。2本目以降も「平和「喜び」「愛」を表しており、人間の姿となってきてくださったイエス・キリストからもたらされる。しかし今日の箇所のころは、希望というより絶望の中で大国バビロニアに捕囚され苦難の時期である。しかし解放が迫っている、神は人を見捨てることはない。ヘンデルの歌にもなったこの箇所は、神が人々のために動かれる希望の到来である。これは古のイスラエルだけではなく現代の私たち一人一人の無気力や絶望の深みから救い出してくださる。私たちは、その神の救いを伝え続ける共同体でありたい。

NO IMAGE

「人の心に刻まれる契約」エレミヤ31:27-34 中村吉基

若くして預言者となったエレミヤは、その若さゆえかあまり人に受け入れられず、神を恨んだりもするが、神はエレミアを支え用い新たな方向に民を導く。エレミアがその使命を受容していく姿はイエスの受難の姿とも重なる。2人には、自らの道を進むことによって人間を何としても救いへと導こうとする「愛」を感じる。今日の箇所でエレミアの言う「新しい契約」とはモーセによって結ばれた契約をイスラエルの民が破棄したため再び結びし、石ではなく人の胸に授けられ心に記されたのである。この契約の基盤は「わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる」で、いわば「神の親宣言」である。そして「小さき者も大きい者も」とあり、貧富、性差もなくひとりひとりが大切にされるとある。そして「わたしは彼らの悪を赦し、再び彼らの罪に心を留めることはない」と続き、過去の不義を帳消しにし、神と民の新しい関係を築くということである。今日の新約の箇所には「「キリストは新しい契約の仲介者」とある。神が送ってくださったキリストが私たちの新しい契約の完成者である。このことを信じて来週からはじまる待降節を迎え、希望を持っていきたい。

NO IMAGE

降誕前第5主日礼拝 2023/11/26

本日の礼拝  旧約聖書:エレミヤ書31:27-34、 新約聖書:ヘブライ人への手紙9:15-22  説教:「人の心に刻まれる契約」中村吉基  本日の集会 教会学校:9:00(ティーンズ科第2・第4主...

NO IMAGE

「強く、雄々しくあれ」申命記31:1-8 中村吉基

今日の箇所はモーセの死についてである。激動の120年を生きた彼はエジプト脱出から40年人々を率いてきたが、最後のヨルダン川を渡ることはできないと神に告げられる。しかしイスラエルの民にモーセは「恐れてはならない」といい、「強く、雄々しくあれ」と伝える。これは私たちがそうならなければならないのではなく、神の「強く、雄々し」い御力が私たちを支えているという約束の言葉である。そのような言葉を受けれるモーセの心情はいかばかりであろうかと思うが、十字架に至る道のイエス・キリストも〈死〉を神のみ心として受け入れた。私たちもさまざまな道を歩む。私たちの人生の折々の扉の前で神は皆さん一人ひとりに語る。「強く、また雄々しくあれ。恐れてはならない」と。