三位一体後第12主日礼拝
三位一体後第12主日礼拝 10:30 司会・説教 廣石 望 奏 楽 中村今日子 前 奏 (黙祷) 招 詞 (ローマ書12,1) 讃 美 歌 51「愛するイェスよ」 交 読 文 詩編121編(「交読文」p.34) 旧約聖書 エレミヤ書31,21-25 (旧p.1236) 新約聖書 ガラテヤの信徒への手紙3,26-29 (新p.346) 祈 祷 説 教 「新しい身分」 祈 祷 讃 美 歌 507「主に従うことは」 献 金 主 の 祈 93-5 頌 栄 24 祝 祷 後 奏
- 教会学校 9:00 「人を大切に」(ルカ6,31) 齊藤和夫
本日礼拝後
- 第4回招聘作業部会 礼拝後、会議室A
今週の集会
- 8月の集会は、教会学校と主日礼拝以外お休みです。
次週(9月2日)予告
- 三位一体後第13主日礼拝
聖書:コリントの信徒への手紙一 8,1-13
説教:「唯一の神と良心」廣石 望
- 教会学校 9:00 「永遠なるもの」(ペトロ一 1,24-25) 村上 典子
今後の礼拝・集会予定
- 9月2日(日) 定期役員会
- 9月9日(日) 関田寛雄牧師の説教
- 9月30日(日) 陶山義雄牧師の説教、大掃除と避難訓練
牧師室から
私たちが暮らす北東アジアでは、国家間に複数の領土問題がある。国によっては、問題は国土全体に及ぶ(中国から見た台湾、南北朝鮮の軍事境界線など)。日本はロシア、韓国、そして中国との間に領有権問題がある。
どのケースでも、背後に複雑な歴史的経緯があり、それぞれの現政権が抱える事情、国内のナショナリズムの動き、さらに大国間の思惑も絡んで、問題の解決は容易でない。
そもそも〈土地を所有する〉とは、何なのか?
旧約聖書には、神がアブラハムに向かって「あなたの子孫にこの土地を与える。エジプトの川から大河ユーフラテスに至るまで」と約束する場面がある(創世記15,18)。――もし仮に、現在のイスラエル政府が、この言葉を根拠に、上述の地域を自国領土と宣言して領有行動に出たら、中東地域は大混乱に陥るだろう。
同じ旧約聖書に、〈土地は神に属する〉という思想がある。「土地は私のものであり、あなたたちは私の土地に寄留し、滞在する者にすぎない」(レビ記25,23)。――「私の土地」とは、じっさいには当時のイスラエル領土である。その土地で「あなたたちは私の掟を行い、私の法を忠実に守りなさい。そうすれば…土地は実りを生じ、あなたたちは十分に食べ、平穏に暮らすことができる」(同18-19節)。
私たち近代人は、土地を「不動産」と呼んで、これを私有物と見なす。そして農産物・鉱物・水などの資源を売買する。海洋・海底資源が領土問題で重要なのは、それが国家や個人による占有ないし私有の対象だからである。
これに対して聖書は、真の土地所有者は神であり、そこに「寄留」ないし「滞在」する者は受益者にすぎないと言う。
だから神は言う、「畑から穀物を刈り取るときは、…収穫後の落ち穂を拾い集めてはならない。貧しい者や寄留者のために残しておきなさい」(レビ記23,22)。 万人の生存権を確保するためである。
神が人に〈土地を与える〉とは、本来はそういう意味なのである。(廣石望)