降誕前節第5主日(収穫感謝日、謝恩日)礼拝
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降誕前節第5主日(収穫感謝日、謝恩日)礼拝 午前10:30〜11:10(短縮形式) 司会・説教:陶山義雄 奏楽:ヒムプレーヤー 前 奏 (黙祷) 招 詞 イザヤ書60章1-2節 讃 美 歌 361(この世はみな) 聖書朗読 ヨブ記 12:1〜13 (旧p.789) マタイによる福音書 6:19〜34 (新p.10) 祈 祷 説 教 「思い煩いからの解放」 (山上の垂訓講解説教第12回) 陶山義雄 祈 祷 讃 美 歌 386(人は畑をよく耕し) 献 金 感謝祈祷:礼拝当番 主の祈り 93-5A 祝 祷 後 奏
- 教会学校 9:00「収穫の恵み2」申命記26:10 村上典子
- オリーブ会(はじめてのキリスト教) 9:45(A会議室とZoom)中村吉基
お知らせ
- 教会堂に入られましたら手洗い、手指の消毒および検温にご協力ください。
- 礼拝献金は礼拝前に受付でお献げください。
- 礼拝堂では前にシールの貼られている座席のみをお使いください。
- 聖書・讃美歌の貸し出しは行っていません。受付で配布している礼拝式文をお用いください。
- マイクの音量は最小限にしております。聞こえにくい方は受付にて携帯ラジオ(ワイヤレス補聴器)を貸し出しております。
- ガリラヤ会:川崎・桜本教会に献品する日用品、衣類(スーツ等を除く)を募っておりますのでご協力ください(29日まで)。また会員等に贈られるクリスマスカードにご署名ください(受付付近)。
- クリスマス礼拝(12月20日)において、洗礼、転会等をご希望の方は牧師までお申し出ください。
今週の集会
- 祈り会(Zoom) 11月25日(水)10:30〜11:30。次週の礼拝の福音を読み、わかちあいをしています。*出席希望者は中村牧師までお知らせ下さい。Zoom参加招待メールをお送りします。
次週予告(2020年11月29日)
- 待降節(降誕前第4)第1主日礼拝
聖書:イザヤ書 63:19〜64:8、マルコによる福音書 13:24〜37
説教:「キリストを待つ」中村吉基 讃美歌:242(1)、231
- 教会学校 9:00「喜び、知らせよう!」マタイによる福音書 1:23 中村吉基
- オリーブ会(はじめてのキリスト教) 9:45(A会議室とZoom)中村吉基
牧師室から
ヨブの知恵とイエスの言葉
旧約聖書には知恵文学と呼ばれる書物がある。ヨブ記、箴言、コヘレトの言葉、それに続編として、知恵の書、シラ書などである。また、詩編にも一部(37,49,73,90,103)知恵文学の系譜が残されている。その起源はバビロニアやエジプトに発し、賢者が語る処世訓であったが、ユダヤ民族の間に興ったのはバビロン捕囚期(587〜538 B.CE.)とそれ以降である。
捕囚のような、常識では受容できない不条理に対して、人が悪事を働いたからそのような苦難を受けるのである、と云うような古来の常識的教訓(因果応報の教理)では済ませることが出来ない状況下にあって、聖書の知恵文学が登場する。本日の礼拝で朗読した旧約聖書部のヨブ記12章1節から始まるヨブの言葉は、主人公のヨブが一族の子孫や財産を失くし、自らも難病に侵される苦境におかれる中で、3人の友人がヨブを諫めて神に謝罪して赦しを得れば癒される、とする因果応報の教えに抗して、ヨブが語る弁明である。獣も、空の鳥も、大地も、海の魚も、「彼らはみな知っている。主の御手が全てを造られたことを。」(同12:9)その命を精一杯働かせて生きている姿に倣い、命の危険に晒されていても、なお自分の道を全うして生き抜く決意をヨブは友人に答えている(同13:13〜19)。ヨブは実存主義思想の先駆者と見做しても良いほど、その姿勢は現代的である。「人生は絶望的である。よし、それならやって来い」と云うF.ニーチェの言葉を先取りしているようである。ただ、ヨブ(記)は創造主に対して申し開きをする仕方で自己の存在を拓こうとしている。そこに違いがある。
今日の礼拝テキストに見るイエスの言葉(マタイ6:25〜33)には、ヨブと同じようにイエスも空の鳥、野の花を介して被造物が与えられた命を、その場、その瞬間を精一杯に生き抜く有様から人の生き方を説いているが、そこに悲壮感はない。欠乏と暗い状況下にあっても、生き抜く明るさが読み取れる。この所に、イエスの教えの現代性があり、我々にも救いの使信となる。 (陶山義雄)