子たちよ、何か食べるものがあるか一覧

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「左側ではなく、右側に」ヨハネ21:1-14 中村吉基

今日の箇所は復活された主イエスがトマスにお会いになった後のことである。場所はティベリアス湖、主イエスの活動の拠点でもあった。夜明けに岸にたっていた主のことを漁をしていたペトロ達は誰だかわからなかったが「舟の右側に網を打ちなさい。そうすればとれるはずだ。」と言われ実行すると「魚があまり多くて、引き上がることができなかった」。この「引き上がる」は神や主イエスがご自身のもとに引き寄せてくださるという言葉と同じである。自身の力ではなく、主イエスを通して多くの魚を引き寄せることできた。自分の経験を信じ「そんな無駄なことやってもダメ」と諦めず、見知らぬ男(主イエス)のいう事に賭けてみたことは、ひとつの信仰の態度と言える。彼らが陸にあがると炭火がおこしてあり、魚とパンが用意されていた。そこに獲れた魚ももってくるよう主はいわれた。聖餐を想起させ心が温まる出来事である。またこの出来事はペトロの経験が覆される出来事であったが、彼はそれを受け容れた。自分の経験や価値観を過信するあまりそれが正しさだと思い行動してしまうが、今日のエピソードは神の恵みの力によって相対化され最後には崩された人間たちの物語であり、主イエスが新しい生き方へとペトロたちを招いているである。