「いのちのバトン」詩編23:1-6 中村吉基
(この日は昇天者祈念礼拝でした)今日の箇所詩篇23編はユダヤ教の人々も、キリスト教の者たちも何千年にも渡って愛唱されてきた聖書の言葉である。羊は道に迷いやすいらしく羊飼いが必要である。「わたしには何も欠けることがない」とあるが、それは羊飼い(神)がいれば十分に満ち足りるという信仰告白である。神は「正しい道」への導かれるがどんな道か、「死の陰の谷を行くときも」と記してある。人生は順風満帆ではなく絶望するようなこともある。そういう「死の陰の谷」を乗り越えてくるのが人生である。しかし詩篇の作者は「わたしは災いを恐れない」と続ける。「あなたがわたしと共にいてくださる」からである。正しい道に導かれるためには、与えられたいのちを精一杯に生きそのバトンを渡していくことも大切だが、どこに目を向けて人生を歩んでいくのかを考えることはもっと大事なことである。