三位一体後第11主日
三位一体後第11主日礼拝 午前10:30 司会:廣石望 説教:田中健三 奏楽:槙和彦 前 奏 (黙祷) 招 詞 ローマ12,1 讃 美 歌 424(美しい大地は) 交 読 詩編61編(讃美歌21巻末「交読詩編」p.65) 聖書朗読 イザヤ書22,1-5 (旧p.1092) マタイ5,9-10 (新p.6) 祈 祷 説 教 「戦争の現実」 田中健三 祈 祷 讃 美 歌 92(主よ、わたしたちの主よ) 献 金 感謝祈祷:礼拝当番 主の祈り 93-5A 頌 栄 29(天のみ民も) 祝 祷 後 奏
- 教会学校 9:00「祈る時には」(マタイ6, 5-6) 廣石望
- CSのオリーブ会 CS分級時、牧師館。担当:廣石望
本日の集会
- 定例役員会: 礼拝後〜15時 A会議室
- 説教CD発送作業: 礼拝後、C会議室
今週の集会
- 祈り会 9月4日(水) 10:30-11:30 A会議室。担当: 渡辺紀子
次週礼拝等(2018年9月8日)予告
- 三位一体後第12主日
聖書:レビ記11,1-8;マルコによる福音書7,1-23
説教:「人を穢すことができるもの」 廣石望
奏楽:中村今日子 讃美歌: 37, 394, 29
- 教会学校 9:00「主の祈り(1)」(マタイ6,9-10) 中村今日子
今後の予定
教会内
- 「教会カンファレンス」 9月15日(日)「使徒信条について(基礎を学ぶ)」 廣石牧師 学びと懇談。
- 「特別伝道集会」 9月29日(日)11:45-13:15 「キリスト教とLGBTQ」 中村吉基先生
牧師室から
大木毅『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(岩波新書、2019年)を読んだ。私はソ連が大量の人的犠牲を払うことでナチスを敗戦に追い込んだと思っていた。
数字の点ではその通りだ。第二次世界大戦の全体で、ソ連は総人口18,880万人のうち戦闘員と民間人を合わせて2,117〜3,340万人が死んだのに対し、ドイツは6,930万人のうち594〜831万人が死んだ。日本の死者は265〜310万人。ソ連の被害は桁違いだ。
他方、冷戦時代の西ドイツには、ヒトラーの無謀な作戦さえなければ勝っていたとする言説があったが、じっさいには独ソ戦の後半では、ソ連が作戦面でもドイツを圧倒した。
重要なのは、ヒトラーが独ソ戦を「劣等人種」スラヴ人に対する「世界観戦争(絶滅戦争)」と位置づけ、対するスターリンが共産主義と民族主義を融合させて「大祖国戦争」を提唱したことだ。その結果、民間人のジェノサイド、収奪、捕虜虐殺が戦争行為そのものに属した。
著者によれば独ソ戦は、和平締結で戦争を終える「通常戦争」、国内の物資不足を補う「収奪戦争」に加え、上記の「世界観戦争」の3つのタイプが併存して始まり、最後は「世界観戦争」に他が完全に飲み込まれるかたちになった。
ひるがえって敗戦前後の日本にも、自国民の「絶滅」をも厭わぬ戦争続行論が、降伏を阻止するためのクーデター計画などのかたちで強く存在したことが知られる。
己の「理想」を偶像化し、自他の死をも厭わぬ狂気は、かつてパウロも経験したことだ。(廣石 望)