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三位一体後第7主日(外国人の人権のために祈り、民族主義と平和を考える礼拝)

三位一体後第7主日(外国人の人権のために祈り、民族主義と平和を考える礼拝)

三位一体後第7主日礼拝    午前10:30
(外国人の人権のために祈り、民族主義と平和を考える礼拝)
      司会:松原新吾
      説教:秋葉正二
      奏楽:鈴木伶子

前    奏  (黙祷)
招    詞  エフェソ2,19
讃 美 歌  345(聖霊の力にあふれ)
朗    読  外国人の人権を覚える宣言文
旧約聖書  申命記24,17-22 (旧p.319)
新約聖書  使徒言行録22,17-21 (新p.259)
祈    祷
説    教  「寄留者、孤児、寡婦の権利」
祈    祷
讃 美 歌  424(美しい大地は)
献    金  感謝祈祷:礼拝当番
主の祈り  93-5A
頌    栄  25(父・子・聖霊に)
祝    祷
後    奏
			

  • オリーブ会 CS分級時、A会議室

 

外国人の人権を覚える宣言文

(外キ協文書一部改変)

 いま日本には、日本の植民地支配に起因する在日韓国・朝鮮人をはじめ、196カ国・250万人以上の外国人が暮らしています。また、日本人と外国人との国際結婚も増え、日本は「多民族・多文化」社会となっています。

 日本は、すでに国際連合の難民条約や国際人権規約、女性差別撤廃条約、子どもの権利条約、人種差別撤廃条約に加入しています。しかし、これらの国際人権法が、国内法に十分に反映されていません。そのために、日本で暮らす外国人住民には、国際人権法で保障されている社会保障を受ける権利、自らの文化を維持・発展させる権利、子どもの教育への権利、地域社会に参加する権利など、多くの権利が制限されています。また、学校でのいじめ、就職差別、入居拒否、入店拒否、ヘイト・スピーチなど、日常生活においても外国人住民に対する偏見と差別による行為が繰り返されています。

 私たちには、まず日本社会に根強く残っている外国人に対する偏見や差別を是正する法制度を整えることが必要です。すでに諸外国では設けられている国内人権機関の設置、人種差別撤廃法の制定、そして外国人を、共に地域社会を構成する「住民」として認める法制度が求められています。2012年に外国人登録法が廃止され、「改定」入管法・入管特例法・住民基本台帳法が実施されていますが、この改定法は「管理」をさらに強化するものとなっていて、外国人に「住民」としての地位と権利を認めたものではありません。主なる神のもと、日本人も外国人も共に生き、共に生かし合う社会を作ることが求められています。日本基督教団をはじめ、多くのキリスト教会が国会に対して求めている「外国人住民基本法」(法試案)制定実現のために祈りを合わせます。鎖国など不可能な現代において、私たちは国会に対して外国人法制度の抜本的な改正と、包括的な移民政策と人権政策への転換を求めていきます。

2018年7月15日
三位一体後第7主日
日本基督教団 代々木上原教会

 

本日の集会

  • ガリラヤ会 礼拝後。お話「『自由と民主主義』と核」 岡本磐男。壮年会合流。

 

今週の集会

  • 祈り会 7月18日(水)10:30-11:30 A会議室
  • 教会サロン 7月19日(木)夕19:00よりA会議室。今回のテーマ:「サイゴの晩餐」

 

次週礼拝等(2018年7月22日)予告

  • 三位一体後第8主日

    聖書:レビ記2,13マタイ福音書5,13
    説教:「あなたがたは地の塩である」
    司会・説教:秋葉正二
    奏楽:森 友紀
    讃美歌:423, 558, 26

  • ガリラヤ会 礼拝後。お話「『自由と民主主義』と核」 岡本磐男。壮年会合流。

 

集会予定等(詳細は掲示でご確認ください)

(教会内)

  • 「故玉嵜勝也兄の証し」VTR上映 7月29日(日)11:45-12:45 会堂
  • 「臨時役員会」 8月5日(日)12:15-13:15 A会議室
  • 「平和聖日礼拝」 8月5日(日) 聖餐式執行。「日本基督教団戦責告白」朗読。

(教会外)

  • イエズス会 社会司牧センター連続セミナー キリスト者として日本社会の今を診断する「人間の権利〈地上の平和〉〈世権宣言〉」 ボネット・ビセンテ司祭 7月18日(水)18:30-20:00麹町イグナチ教会アルペホール3F
  • 「安倍政権の即刻退陣を要求する国会前大行動」 7月19日(木) 18:30より国会正門前
  • 「第126回市民憲法講座」 7月21日(土)18:30〜文京区民センター2階A会議室

 

お知らせ

  • 今週の牧師面会日 水曜 13:00-16:00、土曜 13:00-16:00

 

牧師室から

 オウム真理教の麻原彰晃ら、元幹部7人の死刑が執行された。オウム真理教はまちがいなく宗教なので、あの事件は私たち信仰を持つ者にとって見過ごしにはできない重要な意味を含んでいる。私は時代が大きく関わっていたと考えている。敗戦後、日本は何もない貧しい現実から歩み始めたが、平和や民主主義という理想が持ち込まれ(自分たちで生み出したのではない)、その理想を抱きながら人々は貧しさからの脱却を目標にがむしゃらに働いた。結果、高度成長経済を実現、貧しさを克服できた。けれども貧しさの克服だけでは解決できない人間的実存の不完全さを、多くの人は抱えたままであったと思う。これは充実感のない生きづらさにつながる。オウム真理教に入信した若者たちには、「エリート」が多いと言われるが、彼らは「このままでいいのか」という意識を持った真面目な人たちであった。いつの間にか理想としていた世界はマンネリの中に埋まり、その代わりになるものが求められた。

 そこに出現したのがオウムの世界である。オウムの世界を単純にカルト宗教として一方的に批判するのではなく、既成の宗教教団に真面目な若者たちを包み込む魅力がなかったことこそ反省しなければならないだろう。今回死刑になった中川智正死刑囚は学生時代(京都府立医科大学)学園祭の実行委員長だったそうである。彼は学園祭の騒音対策や立て看板設置を巡って学校側と交渉し、よく車椅子の人を押して学内を回っていたという(学生課職員の証言)。またある男性信者は、入信前に重度障害者施設に勤務し、そこで「生活の支援はできても、魂の支援はできずに悩んでいた」と語っている。こうした話に出会うと、やはりオウムの信者たちは満足感の得られる精神世界を求めていたことが分かる。彼らの多くは最初からオウムの教義に惹かれて入信したのではないだろう。ヨガのような目に見える分かりやすいところから入り、そのうちオウムの世界に現実の欠けた部分を埋め合わせてくれるものを麻原彰晃の中に見出した、と錯覚していったように思われる。しかし実際のオウムの世界は、教祖にいかにめでたく覚えられるかを忖度する場所であったので、彼らはそのために懸命に働くこととなっていった。

 理想を抱いて歩むことは本来建設的な業であるが、それを失った時にどうするかが問題となる。理想は大切だと思うけれども、現実ではないことをしっかり自覚しておくことが必要である。それは日々の一見何も変化なさそうに見える生活が、実は何よりも重要なものであることを、普段から意識しておくことだろう。キリスト者は聖書を読み続けるが、読むたびにイエス・キリストの言葉を味わったり、預言者の主張に耳を傾けたりしながら一喜一憂してよいのだと思う。そうした小さな経験の一つひとつが実は大切なことなのだ

 教祖が何も語らぬまま処刑されてしまった。処刑された幹部たちからもまだまだ聞き出さなければならないことがたくさんあっただろう。七人を一度に死刑にしてしまったことは悔いを残す。諸外国の批判は当たっていると思う。皆さんは今回の死刑執行をどのように受けとめておられるだろうか。  秋葉正二