聖霊降臨節第5主日
聖霊降臨節第4主日礼拝(短縮形式) 午前10:30 (短縮形式) 司会:中村吉基 説教:陶山 義雄 奏楽:ヒムプレーヤー 前 奏 (黙祷) 招 詞 エゼキエル書36:26 賛 美 詩編130(旧p.973) 聖書朗読 サムエル記上8:10〜22 (旧p.1214) マタイによる福音書6:5〜15 (新p.18) 祈 祷 説 教 「心底からの祈りと願い」 陶山義雄 (山上の垂訓・第10回講解説教)代読:中村吉基 祈 祷 黙 想 (494 ガリラヤの風) 献 金 感謝祈祷:礼拝当番 主の祈り 93-5A(沈黙のうちにお祈りください) 祝 祷 後 奏
お知らせ
- 現在、礼拝はまだ公開しておりません。安全に礼拝を再開するために少数の方々の協力を得ながら礼拝を捧げて検討しています。礼拝堂ではシールの貼られている前の座席のみをお使いください。
- 聖書・賛美歌の貸し出しは行っていません。受付で配布している礼拝式文またはご自身の聖書・讃美歌をお用いください。
- 礼拝献金は礼拝前に受付でお献げください。
- 礼拝後に備品等のアルコール消毒を行います。ご協力をお願いいたします。
今週の集会
- 祈り会(Zoom): 7月1日(水)10時30分〜11時30分。*次週の礼拝の福音を読み、わかちあいをしています。*出席希望者は牧師までお知らせ下さい。Zoom参加招待メールをお送りします。
次週予告(2020年7月5日)
- 聖霊降臨節第6主日
聖書:詩編145編8〜14、ゼカリヤ書9:9,10、マタイによる福音書11:25〜30
「来なさい。休ませてあげよう」 中村吉基
奏楽:ヒムプレーヤー 黙想の讃美歌 432
- 定例役員会 11:30〜1300(礼拝堂とZoomで)
当教会の新型コロナウィルス感染症への対応方針
- 現在、主日礼拝、役員会、祈り会以外の教会活動を中止しています。
- 教会に来訪される方は牧師までご一報ください。
- 牧師面談日(中村):現在電話やインターネットでの面談が可能です。ご遠慮なくご予約ください。
牧師室から
「シモーネ・ヴェイユの祈りについて」
Simone Weil (1909〜43)はユダヤ系フランス人で、パリ高等師範学校を卒業し、リセの哲学教授に就き、僅か数年で退職、学歴を捨てて未熟練女工として働いている。愛や生き方は教壇で語るものではなく、労働の中で自ら生きて学び、他者と苦しみを分かち合いながら証するものである、と気付いたからである。
1936年に起きたスペイン内戦勃発と共に民兵として人民軍に加わるなど、世の不幸に身を置いて戦った。ナチスがフランスに迫ると共に、一旦は両親に伴われて1943年にアメリカ亡命の途についたが、その船中で逃亡を後悔し、ニューヨークへ着くや、フランス解放戦線の兵士として志願する。だが、戦線に就く前、病に倒れて34歳でイギリス・アッシュフォードにて病没する。
ヴェイユはペラン神父を通してカトリック教会に近づいていくが、亡命間際でもあり、入信には至らなかった。彷徨の有様は、彼女の残した日記の中からも伺い知ることが出来る。とりわけ、世の不幸に向かって教会が無為、無力であったこと、更に、イエスを尊敬しながらも、今もなお救済を待望する姿勢を彼女が保持していたからである。
- 神について考えようとする時、何一つ捨てようとしない者は、自分の偶像の一つに神の名をつけているに過ぎない。
- 神との出会いを持たぬ人が二人あって、その中で神を否定する人の方が、おそらくは神のそば近くにいる。しかしながら無神論者は、すべて真の神を密かに崇拝しているのでなかったなら、偶像礼拝者に過ぎないのである。
- 不幸の何であるかを知った者は決定的に神の不在を口にせざるを得ない。にもかかわらず、その不幸の中においてのみ神が向こう側から訪れて来、その不幸の中においてのみ、神の愛を知ることが出来る。
- 不幸な者が彼ら自身のために愛されているところなら何処でも神は存在しておられるであろう。
- 人間は神のことを特に考えることなしに、この不幸な他者に対して、全く一緒にいてあげる義務を負う。しかも自分も一緒に苦しむことによって、神が存在することの証を立てるのである。
- 神は不在であるからと云って、ではもう祈るのを止めました、と云う訳には行かない。この現実を乗り越える試みを放棄することはできず、しかも乗り越えられないからこそ、祈るのである。
ヴェイユが不幸を他者と共有するなかで「主の祈り」を真剣に祈った理由が上記の言葉からも良く分かる。我々もヴェイユに倣い、「主の祈り」を唱えたい。 (陶山義雄)